さて、これまで解説してきたようなやりとりはどの組織でもよく起こります。現象が個々で違っても、起きていることの本質は一緒です。
今までいろいろな組織を見てきましたが、本当に良好な人間関係を築いている組織にはほとんど出会ったことがありません。海外はわかりませんが、日本は組織運営がとても下手だなぁと、度々思います。各業界でその分野を伸ばすために必要なことは異なりますが、組織で動く以上、どの組織でも人間関係がその土台となることは変わりありません。
ただ、共感性の資質や人間関係構築力の資質を上位に持っている人ばかりではないので、みんなが思いやりを持って、と言うのは難しいですよね。では、どうするか。
わたしが大切だと思うのは、お互いを正しく知ることです。
ストレングスファインダーは、血液型の様に『A型は几帳面で、O型は大さっぱ』の様なざっくりしたものではなく、自分の唯一無二の思考や行動の癖を知るためのツールです。同じ資質を持つ人同士であっても、人によってその使い方は様々ですし、どのくらいの割合で何を使っているか、どんな時に発揮されやすいのかは案内役をしてくれるコーチがいないと理解できず、役に立ちません。テストを受けてみるとわかりますが、元々アメリカの大規模調査をもとに作られたテストなので、テスト結果を受け取っただけだと日本語訳が微妙でいまいちピンとこない人が多い様です。
どの資質にも優劣はなく、自分らしい資質の使い方ができた時にその人らしく輝ける=強みを発揮できるので、世の中そんな人だらけになったらすごく素敵だし、自分の強みを相手も知っていてくれたら組織が協働していくことがもっとスムーズになるとわたしは思っています。
わたしのコーチングセッションを受け持ってくれたしずかさんは資質についての理解と把握の仕方がオリジナリティに溢れていて、キャリアアップの際にはそっと背中を押してくれるので、ちょーオススメ。ぜひHPを覗いてみてください。
一方、テストを受けずとも自分の強みの大枠がわかる方法があります。
今回の事例で言えば、クソデカボイスの愚痴が聞こえてきたところで全く気にならない人もいると思うのですが、わたしの場合はとっても気になりました。つまり、「こう言う場面が引っかかるんだよね〜」って言うのが強みです。
え、そんなこと?って思いますよね。強みは頑張って勉強してできなかったことができる様になることではなく、息をするように無意識にいつの間にかやっちゃうのが強みなんです。
例えば、こんな場面。あなたはお菓子を作っていて、一緒に作業をしている人が分量をきちんと計らずに作ろうとしています。そこに引っかかったあなたは、分量をきちんと計ることを大切にしていることがわかります。
その理由が、
『食べる人に迷惑がかかっちゃうかも』なら人間関係構築力、
『きちんと計る俺かっこいい』なら影響力、
『その分量でも美味しく作るには?』と考えるなら戦略的思考力、
『わたしが代わりに計る!』と申し出るなら実行力が強いと考えられます。
もちろん、この混ざり具合は人それぞれなので大枠でしかないのですが、
影響力が強いなら営業職やスポーツ選手などーー人気を集める仕事
戦略的思考力が強いなら研究職や企画職、コンサルタントなど考え抜く仕事
人間関係構築力が強いなら保育士さんやカウンセラーなど人に関係する仕事
実行力が強い人には是非とも政治家になってもらって日本の政治を良くしてもらいたい。
最後願望(笑)
戸をバタンと閉められるのが気になる→接客業、文章の句読点や構成が気になる→文筆家などの見つけ方でもいいのですが、ちょっと大味で短絡的すぎます。その気になった理由がどんなもので構成されているのかぜひじっくりと観察してみてくださいね。