moundtailのブログ

『人生のマウンドに立つ人を応援する』をコンセプトに掲げ、母親支援を中心に、子育て・医療福祉・組織開発の分野でケアラーズケアをしている女性経営者のひとりごと。

『感動ポルノ』との批判も|24時間テレビを考える

8月の最終週と言えば、、、

24時間テレビやってますね。

みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか?

 

わたしはあまり好きではありません。。。

理学療法士の仕事上、

病気やケガによって障がいを持った方にお会いすることが多いのですが、

この日だけ取り上げられて芸能人を旗印に支援を募り障がいに対する理解を求める感動ムーブメントが

どうしても苦手です。

 

一方で、この企画自体は必要だとも思います。

日常を過ごす人の多くは、障がいを持った方に出会う機会はそう多くはありません。

いや、出会ってはいるものの、そうとは意識せず日常を過ごしていると言う方が正しいでしょうか。

そのような層に知ってもらい、理解を深めてもらうことには意義があります。

感動的で面白そうだからとか、好きなアイドルが出るからという理由だったとしても、まずは知ってもらうことが大事だからです。

 

ですが、このような話題を大々的に扱うのは、一年のうちのこの2日間しかありません。

しかも、なんでも感動的なストーリーに載せて一つの企画が終盤に近づくにつれワイプの羽鳥さんが涙ぐむ…。よく見る光景です。

障がいを持った方は今日明日だけいるのではなく、昨日までも明後日からもこの世界に同じようにいます。

今日明日だけ感動的に取り上げられても、その日々の苦しみや理不尽がなくなるわけではありません。

 

ある車椅子ユーザーがこんな話をしてくれた時がありました。

介護タクシーってね、夜はやってないの知ってる?』

『普通のタクシーは24時間でしょ?介護タクシーはそうじゃないんだよ』

障がい者だって飲みに行きたい時もある。性のことだって解消したい時もある。そういう時にわたしたちは外出の機会がないんだよ』

『なんでだろうね。障がい者というだけで、お酒も飲まない、性欲もない、なんとなく清らかな者って見られるのは』

『リアルで困っているこういうところを支援してほしいよ』

このような現実があること、多くの方は知らないんじゃないでしょうか。

 

去年※だったでしょうか。

24時間テレビの真裏でNHK Eテレの障害者情報バラエティ『バリバラ』が放送されていました。

内容はなんと、24時間テレビの要素を随所に散りばめながらパロディ化して痛烈に皮肉るというもの。

わたしは普段からバリバラを見るのですが、この回で、24時間テレビに対してなんとなくモヤモヤしていた感情が、はっきりと言語化されることになりました。

障がい者にとって、この時だけテレビのオモチャにされるのは迷惑でしかないということです。

※バリバラでは数年前からこの時期に裏番組で『障害者を描くのに感動は必要か?』などのテーマで放送をしていたようです。

 

あり方も去ることながら、資金の流れや募金の行方なども気になるところ。

募金に関しては福祉車両の贈呈などに使われるようですが、本当に使われているのか…。

https://www.24hourtv.or.jp

今年のTシャツに関しては、『未来のためのTシャツ』と銘打って子どもの支援に使われるとありますが、どのように支援してくれるのか…。

https://www.24htv-goods.jp/smartphone/detail.html?id=000000000028

特に、たくさんのタレントをこれだけ長い時間出演させたら相当なギャラになると思うのですが、それはどこから出ているのでしょうか?

ギャラを貰わずに出演している人がいたら尊敬しますが、本当のところはどうなんでしょう。

調べたらスポンサーによってギャラは支払われている様子。

https://www.myclass.jp/24hourtv-fundraising/

その資金で夜間も利用できる介護タクシーとか作った方がよっぽどいいのでは…。

 

毎年論争の巻き起こる24時間テレビ

あなたはどう思いますか?